32-196~197 K県の健康増進課に勤める管理栄養士である。K県の健康増進プランの担当をしている。

問. K県の健康増進課に勤める管理栄養士である。K県の健康増進プランの担当をしている。K県は全国の中で、脳血管疾患のSMR(標準化死亡比)が高く、高血圧の有病率が高い。食塩摂取量も全国平均より多く、その供給源は、1位調味料、2位魚介加工品、3位パンである。これらの課題解決に向けて、地域住民組織、地元企業、自治会などで構成される対策委員会が組織されている。表は、K県北部地域の人口と脳血管疾患SMRである。

196 県全体の脳血管疾患死亡率低下を目標に対策を進めることになった。課題の重要性と県全体への影響を考慮して重点支援地域を決めた。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

(1) 地域1

(2) 地域2

(3) 地域3

(4) 地域4

197 重点支援地域における脳血管疾患予防対策を計画した。効果が大きく、実現可能性を考慮した栄養・食生活分野の取組である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

(1) 脳血管疾患に関する啓発パンフレットの自治会による全戸配布

(2) 県の健康増進課ホームページにおける減塩レシピの紹介

(3) 地元スーパーや食料品店と連携した減塩商品の販売促進

(4) 地域ボランティアの戸別訪問による、みそ汁の塩分濃度の測定と指導

 

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解説
196 答. (2)

(2) 地域2

課題の重要性だけでみると、SMRが高い地域3または地域4だが、人口が少なく、県全体への影響は小さいと考えられる。
県全体への影響を考慮すると、人口が多い地域1または地域2のうち、SMRが高く重要性が高いと考えられる地域2を重点支援地域とすることが、適切であると考えられる。

197 答. (3)

× (1) 脳血管疾患に関する啓発パンフレットの自治会による全戸配布
対象者数は多いものの、配布されたパンフレットをきちんと読む者の割合、情報が正しく伝わるか、実際になんらかの予防行動を起こす者の割合を考慮すると、効果は小さいと考えられる。

× (2) 県の健康増進課ホームページにおける減塩レシピの紹介
県の健康増進課ホームページを閲覧した人にしか伝わらず、効果は小さいと考えられる。

(3) 地元スーパーや食料品店と連携した減塩商品の販売促進
日常生活で利用するスーパーや食料品店での取り組みは、減塩を意識づけやすいほか、減塩商品を販売することで直接的に減塩につながるため、効果が大きいと考えられる。

× (4) 地域ボランティアの戸別訪問による、みそ汁の塩分濃度の測定と指導
効果は大きいが、手間も大きく、実現可能性が低い。
 

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