問. K市保健センターに勤務する管理栄養士である。K市は、都心から通勤1時間圏内という利便性から、近年人口が増えている。2年前から5年計画で、「18歳以上の1日当たりの野菜摂取量の平均値290gを350g以上にする」を目標とした事業を行っている。3年目に入るにあたり、事業の見直し・改善(Act)を行っている。表1は、性・年齢別野菜摂取量の中間評価の結果であり、表2は、実施目標に対する昨年度の評価の一部である。
198 今後、野菜摂取量の目標達成に向けて、重点的に取り組む対象とその理由である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
(1) 18~29歳男女。男女とも増加したが、未だ摂取量が最も少ないため。
(2) 30~49歳男女。人口も多く、男女とも変化がみられていないため。
(3) 50~69歳男女。ベースライン値より、男女とも摂取量が減少しているため。
(4) 70歳以上男女。目標の350gを維持させるため。
199 野菜摂取量の目標達成のための実施目標1(表2)の見直し・改善(Act)の意見である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
(1) 参加者の満足度も高いので、同じ内容で募集人数を増やす。
(2) これまでの参加者が参加しても内容が重複しないよう、内容を一新する。
(3) 修了者に、推進員として学んだことを地域に広めてもらう。
(4) さらに深く学べるよう、8回シリーズにする。
200 野菜摂取量の目標達成のための実施目標2(表2)の見直し・改善(Act)で提案された新たな企画である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
(1) 子どもが楽しめる野菜クイズなどのブースの設置
(2) 高齢者も参加しやすいよう、休憩室の設置
(3) さらに人を集めるため、芸能人との野菜をテーマとした対談の実施
(4) 市内商店街で野菜を購入する際に使えるポイントカードの配布
解説
198 答. (2)
○ (2) 30~49歳男女。人口も多く、男女とも変化がみられていないため。
人口構成比が45%と圧倒的に多く、介入による効果が目標達成に及ぼす影響が最も大きいと考えられる。
199 答. (3)
○ (3) 修了者に、推進員として学んだことを地域に広めてもらう。
より多くの者にアプローチすることができるほか、修了者自身もより意識を高めることができる。
200 答. (4)
× (1) 子どもが楽しめる野菜クイズなどのブースの設置
子どもが楽しめることも重要だが、18歳以上の野菜摂取量増加という目標達成のための企画としては適切とは言えない。
× (2) 高齢者も参加しやすいよう、休憩室の設置
目標参加数を超える人が集まっており、新たに高齢者の参加を促す必要はないと考えられる。
× (3) さらに人を集めるため、芸能人との野菜をテーマとした対談の実施
目標参加数を超える人が集まっており、さらなる集客は優先されないと考えられる。
○ (4) 市内商店街で野菜を購入する際に使えるポイントカードの配布
イベント終了後にも野菜の購入を促すことができ、摂取量増加につながると考えられる。