問. 日本人の食事摂取基準(2020 年版)におけるエネルギーに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1) 成人の身体活動レベルの算出には、二重標識水法による総エネルギー消費量測定値が用いられた。
(2) 小児におけるエネルギー摂取量の過不足の評価は、BMI で行う。
(3) 目標とする BMI の範囲は、40 歳と 75 歳で同じである。
(4) 成人の推定エネルギー必要量(EER)の算定式は、安静時代謝量(kcal/日)× 身体活動レベルである。
(5) 推定エネルギー必要量(EER)は、高齢者施設の自立した入所者には適用できない。
答. (1)
解説
○ (1) 成人の身体活動レベルの算出には、二重標識水法による総エネルギー消費量測定値が用いられた。
× (2) 成人におけるエネルギー摂取量の過不足の評価は、BMI で行う。
乳児・小児では、該当する性・年齢階級の日本人の身長・体重の分布曲線(成長曲線)を用いる。
× (3) 目標とする BMI の範囲は、40 歳と 75 歳で異なる。
目標とする BMI の範囲は、総死亡率との関連や日本人の BMI の実態等を考慮して設定されている。18~49歳では「18.5~24.9 kg/m2」、高齢者では、フレイルの予防と生活習慣病の発症予防の両者に配慮して「21.5~24.9 kg/m2」とされている。
× (4) 成人の推定エネルギー必要量(EER)の算定式は、基礎代謝量(kcal/日)× 身体活動レベルである。
小児・乳児、妊婦・授乳婦では、成長や妊娠等に必要なエネルギー量を付加量として加える。
× (5) 推定エネルギー必要量(EER)は、高齢者施設の自立した入所者に適用できる。
高齢者施設で自立に近い状態で過ごしている者には、身体活動レベルⅠの値を適用できる。
