34-183~184 Kクリニックに勤務する管理栄養士である。

問. Kクリニックに勤務する管理栄養士である。外来患者の栄養食事指導を行っている。
患者は、41 歳、男性。今朝から右第一中足趾節関節に激痛を伴う発赤、腫脹を認め来院。
BMI 25.8 kg/m2、腹囲 92 cm、血圧 120/76 mmHg。空腹時血液検査値は、血糖112 mg/dL、HbA1c 6.0%、尿酸 8.5 mg/dL、CRP 5.6 mg/dL。ビールが好きで、ほぼ毎日欠かさずに飲んでいる。20 歳時と比較して、10 kg 程度体重が増加していた。減量と節酒することを目標に具体的な食事計画を提示した。

183 半年後、同様の症状で来院し、再度、栄養食事指導の依頼があった。「体重は少しずつ減量することができ、薬の内服は守れたが、食事制限は難しく、ビールも止められなかった」という。発作の再発防止に向け、具体的な行動に導くための栄養カウンセリングにおける対応である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

(1) 「再発防止には、食事制限とビールを止めることは必須ですよ」と、再度説明する。

(2) 「ビールはなかなか止められないですよね」と、共感的理解を示す。

(3) 「服薬は守れているのだから、食事もビールも頑張ればできますよ」と、励ます。

(4) 「つい食べ過ぎたり、ビールを飲んでしまうのは、どんな時ですか」と、行動分析を行う。

184 栄養食事指導中に、普段の食事内容を聞き取った。よく食べていた食品である。 控えるべき食品の助言として、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

(1) 目玉焼き

(2) さつま揚げ

(3) ボンレスハム

(4) 鶏レバーの焼き鳥

 

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解説

第一中足趾節関節に激痛を伴う発赤、腫脹が認められることから、痛風発作であると考えられる。

183 答. (4)

(4) 「つい食べ過ぎたり、ビールを飲んでしまうのは、どんな時ですか」と、行動分析を行う。

カウンセリングにおける対応としては、(2) 共感的理解を示す。も適切だが、「発作の再発防止に向け、具体的な行動に導くための対応」としては(4) が最も適切である。

再発防止のために、まずは行動分析により問題行動を起こしてしまう要因を明らかにしたうえで、対処法を検討する。

184 答. (4)

(4) 鶏レバーの焼き鳥

血清尿酸値が上昇すると痛風発作のリスクが高まるため、プリン体を多く含むレバーなどの摂取は控えるようにする。
 

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