メンタルヘルス対策・過労死対策【新ガイドライン(第34回~)対策】

管理栄養士国家試験新ガイドライン(第34回~)の、社会・環境と健康に新しく追加された「メンタルヘルス対策、過労死対策」についてまとめました。

 

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メンタルヘルス対策

心の健康の現状

現在の仕事が強いストレスになっていると感じる事柄がある労働者の割合:58%

ストレスの内容
1位:仕事の質、量
2位:仕事の失敗、責任の発生
3位:対人関係

 

メンタルヘルス対策の現状

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合:59.2%(平成30年)

健康日本21(第2次)では、メンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合の増加(100%)が目標に掲げられている。

 

メンタルヘルス対策に関わる施策

ストレスチェック制度

自らのストレスの状況について気づきを促し、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止すること(一次予防)を主な目的とする。

<規定法> 労働安全衛生法

<実施義務> 常時50人以上(パートタイム労働者等も含む)の労働者を使用する事業場

<ストレスチェックの実施者> 医師、保健師等(規定の研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理士を含む)

 

関連用語

衛生委員会

産業保健総合支援センター

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過労死対策

過労死等防止対策推進法に基づき、過労死対策が推進されている。

過労死等とは

  • 業務における過重な負荷による、脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡
  • 業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡
  • これらの脳血管疾患、心臓疾患、精神障害

 

過労死対策

厚生労働省に過労死等防止対策推進協議会が置かれている。

長時間労働者に対する面接

時間外・休日労働時間数が、80時間/月以上かつ疲労の蓄積がみられる労働者に対して、医師による面接指導の実施が義務付けられている。(労働安全衛生法)

 

練習問題

問. 労働者の健康とメンタルヘルス対策に関する記述である。正しいのはどれか。 1 つ選べ。

(1) ストレスチェック制度は、メンタルヘルス不調の二次予防を主な目的とする。

(2) 常時100人の労働者を使用する事業場でのストレスチェックは、努力義務である。

(3) 管理栄養士は、ストレスチェックを実施できる。

(4) 時間外労働時間が長くなるほど、健康障害のリスクは高まる。

(5) 健康日本21(第2次)では、過労死の減少が目標として掲げられている。

 

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答. (4)
解説

× (1) ストレスチェック制度は、メンタルヘルス不調の一次予防を主な目的とする。

× (2) 常時100人の労働者を使用する事業場でのストレスチェックは、義務である。
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、ストレスチェックが義務付けられている。

× (3) 管理栄養士は、ストレスチェックを実施できない。
ストレスチェックは、医師、保健師、または規定の研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理士が実施する。

(4) 時間外労働時間が長くなるほど、健康障害のリスクは高まる。

× (5) 健康日本21(第2次)では、過労死の減少が目標として掲げられていない。
自殺者の減少が、目標として掲げられている。
メンタルヘルスに関する目標としては、「メンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合の増加」が掲げられている。